●新しい概念:身長比ポイント
距離にしてもストローク数にしても、一般的には背の高い方が有利になります。そこで身長の差を取り除いて比較するために、身長比ポイントという概念を導入しました。身長比ポイントは次のように算出されます。
身長比ポイント=(1秒間に進む距離の身長比)+(1かきで進む距離の身長比)
5分間の平均で算出し順序を決めると、スイミングゴルフでは4位だったKさんが154ポイントで2位に浮上し、1位の竹内との差は4ポイントにまで肉薄する結果となりました。また背の高いMさん(134ポイント)を抜いて西村さんが139ポイントで4位になるなど、女性陣の活躍が目立ちます。
自分で練習する場合、身長比ポイントを算出するには50メートル泳ぐのにかかる時間をa、かき数をb、身長をL(メートル)とすると、
身長比ポイント=(50/a+50/b)/L×100
で計算できます。50メートル50秒、50かき、身長が1.7メートルなら約118ポイントです。
●身長比ポイントを増やすには
前述の計算式において、a、bはいずれも分母にあります。従ってポイントを増やすには時間、かき数いずれも小さくなることが望ましいのですが、実際にはうまくいきません。かき数を減らそうとすれば時間がかかり、速く泳ごうとするとかき数が増えてしまいます。
ここで「テンポ」が重要になってきます。テンポを上げてもストローク数が同じであれば、テンポを上げた分だけ速く泳ぐことができます。また同じテンポでも、ストローク数を1つ減らすことができれば1かきの長さが伸びるだけでなく、1テンポ分時間が短くなる(=速くなる)ので、効率と速度を両立させることが可能になります。
まずは身長比ポイントで120を超えること(平均的な身長でスイミングゴルフスコア100を切ること)が一つの目標になります。そのためには今自分が泳いでいるときの標準的なテンポを把握し、そのテンポよりもまずゆっくりしたテンポで確実にストローク数を減らし、テンポを少しずつ(0.05秒)上げながらストローク数を維持するようにフォーカスして練習を行いましょう。テンポのコントロールには「テンポトレーナー」がお勧めです。
私自身は秋のスイムミートに向けて、今回Kさん(なんと99%)に負けてしまったストローク長身長比を伸ばすことが目標になりました。また効率を維持したままどこまで速度を上げることができるかも新たな課題となったので、バランスや姿勢などの基本ドリルから見直しています。
|