2015年4月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司

スイム 45分

サンフランシスコ湾で泳ぐ。気温13→16度、水温13度。袖無しウェット+袖、サーマルキャップ着用。

入った直後のパニック感は先週に比べて半減した。「手をぐるぐる回して足をばたばたして、毎回呼吸する」ことで、動作を気持ちに合わせることができたのが奏功した。スタートからブイに到達する2分後にはパニック感は3割以下になり、一休みしてからのブイからのスイムはほぼ正常通りのコントロール力に回復した。

○素早いリカバリー
素早いリカバリーは非常に効果があった。冷たい水の中では手の感覚が麻痺しやすく、型の意識が弱くなる。リカバリーを素早くするために水中の手の水抱え感を上げる必要があり、水抱え感を上げようとすると、正しい型にしようとする意識が高まる。

フィニッシュ直後から動作を開始するため、リカバリーの速度だけ上げようとすると前のめり感が下がる。後述の入水時の動作を加えることで前のめり感を回復させる。

○遠い入水場所と浅い入水角
入水角を浅くする代わりに入水前に加速することで、前のめり感を上げる。ウェットスーツを着ていると斜め姿勢を作ることが難しいので、肘の落差を使って入水時の勢いを作ることができない。

入水位置を遠くし、入水角を浅くすることで、入水後の滑り感を最大にする。水上の手だけを勢いよく入れるのではなく、必ず水中の手のフィニッシュと連動させる。エネルギーの効率を高めることだけでなく、姿勢の安定にも役立つことが今日わかった。

入水角を浅くすると水をたたきがちになるので、通常の倍手先を緊張させてスムーズに入るようにした。慣れるに従い5割増し程度で大丈夫なことがわかった。

○手の水中経路をからだに近づける
動作も重要であるが、冷たい水では手の感覚がなくなりがちなので水中の手を意識すること自体にも意味がある。休憩時に水中でわきの下の露出しているところをつねってみたが、通常の1割程度の感覚しかなかった。

今週のスカリング練習が役に立った。外から内に手を動かすときの肘の角度を意識すれば、経路はからだに近づけられる。そうすれば次のフィニッシュと前の入水後の加速が連動できる。

○フィニッシュでは水を押さずにはらう
リカバリーの初速をキャッチのてこ動作で得ることから、フィニッシュでは水を後ろに押してリカバリーの初速を得る必要がなくなる。腰下スカルのように手を内から外に動かしながら水上に出す。

このときに入水して伸ばしている前の手を支点にして、体幹を力点にするとてこの原理で大きな力が得られる(ピンセットタイプのてこ)。今回は低温でテンポを上げることを意識したので不十分であったが、長い時間速く泳ぐには必須の技術なので今後磨く。

海洋公園はブイに沿って泳ぐと非常に静かであるが、ブイから離れた場所では様々な流れがあって勉強になる。特に大きな船が係留されている出入り口付近は流れが速いので、今後このような場所で集中的に練習する。

KTテープは効果大だが不十分
これまでの数多くの不注意に懲りてKTテープを首の後ろに巻いた。水に強いプロタイプのためか、ウェットスーツで圧迫されているからか、テープがはがれることはなかった。テープでカバーされたところは擦り傷ができなかった。また先週の擦り傷も悪化しなかった。

しかし今回はその上の部分に擦り傷ができた。ウェットスーツが触れる部分はテープでカバーしていたのだが、

  • 息継ぎすることで首の上の方がスーツに接触する
  • ウェットスーツから押された肉がたるんで新たな摩擦面を作った

などの理由が考えられる。次回は髪の生え際からKTテープを2段にして貼って対応する。

練習後の気分:7(今日は高速ながらも軸を意識して安定して泳ぐことができた。これまでのCROS対応の練習の効果が出ていることを実感した)

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