先週末、2月28日(金)から3月2日(日)まで、ロンドンの近くにあるサンダウンパークで行われたトライアスロンのショーに、イギリスのトータルイマージョンのコーチたちと参加しました。私は、毎日1時間エンドレスプールでTIの指導方法を実演しました。1時間に5人、スイマー1人に対して10分ずつ、3日間で計15人を指導しました。
スイマー全員に、力を抜くことと効率性において、顕著な改善が見られ、同じスピードでもかなり楽に泳げるようになりました。たったの10分でです。 それぞれに適したフォーカルポイントに集中したことが、良い結果を生んだのだと思います。
私達のスイミングスタジオのエンドレスプールで私が指導する時は、90%はプールの中に入って、生徒をハンズオンと声がけでサポートし、新しい姿勢や動作を教えています。
サンダウンでは、ワイヤレスマイクを使って、私が何をどういった理由で指導しているかを、観ている人たちに説明しました。したがって、私はプールの外からフォーカルポイントやストロークに関する思想に限定して 、スキルを教えました。ほとんどのスキルにおいて、私は少なくとも2〜3のフォーカスタイプを使いました。
内部 — 脳から筋肉へのメッセージ。頭の位置について言うと、脳からの「頭を垂らす」というフォーカルポイントが信号として伝えられ、スイマーは、普段頭を支えている(または、少数例で、頭をニュートラルの位置より下に押し下げていた)首の筋肉をリラックスさせます。90%の場合、私達は新しい動作を内部からの合図で行うのです。
外部 —
これは、環境からのフィードバックです。ほとんどの場合、泳いでいる時の触覚ですが、聴覚(水しぶきを聴く)や視覚(泡が出ていないか、手の位置を確認する等)でもあります。頭の位置について、私は「水の密度を感じ、首の力を抜いた時、それがどのように頭を支えるか注意してみてください。」と指示しました。調査では、外部からの合図(指示)が、新しいスキルを習得する上で、一番効果的であることを示しています。
視覚化 – 想像力を使って、感覚を養います。視覚化は、強いシナプス結合による強固な神経回路を形成し、保持力を向上させます。 頭の位置について、私は「背骨から頭のラインが、そのまま頭頂からレーザーのように突き出ているのを思い描いてください。」と指示しました。 「そのレーザーは、どこに向かっていますか?進行方向ですか?それとも別の方向ですか?」
認識能力の調査によって、上記3つのフォーカスタイプをすべて組み合わせた時に、私達の自己認識力は著しく高まることが判りました。そして、トータルイマージョンのレッスンまたはビデオでは、全ての主なスキルにおいて、複数のフォーカスタイプを組み合わせて指導しています。
自分が何をしているか見られない時、自己認識は非常に重要になります。コーチから直接指導を受けている時でも、コーチの指示を受けて、反対の端まで泳いだ後にフィードバックをもらう時は、内部誘導に頼るしかありません。
自己認識力が高いほど、コーチの指示を効果的に動作に反映させることができます。
以下の動画は、サンダウンで私が聴覚と外部のフォーカルポイントを使って、H2Openマガジンの創設者および編集者であるサイモン・グリフィスさんを指導した時のものです。彼は最初、水しぶきを立てながら泳いでいたので、私のシャツが濡れてしまったのですが、このビデオを撮った1〜2分後には、シャツを濡らすことなく、直ぐ側で立って観ることができるようになりました。
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