2015年2月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司
スイム:9000ヤード
マラソンに参加するための練習として、10km程度を週4日走り、週末に20km以上の長距離をゆっくり走る方法がある。これに習って週4日4500〜5000yd(レースの4分の1弱の距離)泳ぎ、週1日は10km近い距離を泳ぐことにする。

6×1500@1.20, 1.15, 1.10, 1.05, 1.00, 1.05秒
道具は、

  1. 入水位置を手前にして入水後に体重を乗せる
  2. キャッチの型を作り水をひっかける
  3. 水中の手を体幹の回転で動かす
  4. 水中の手を入水して伸ばす手の勢いで動かす
  5. その場で決める

とし、100ydずつ1つの道具を使った(うち最初の50は右息継ぎ、次の50は交互息継ぎ)。合計で500ydとなるので、これを3回繰り返した。

長距離の練習では、意識が飛んでしまうとスピードが落ち、練習の意味がなくなる。意識を集中し続けることも大切な練習である。上記のように4〜5程度のポイントについて意識し、それを繰り返す方が、いろいろ覚えるよりも集中して動作しやすくなる。

練習開始1時間前に正月用に購入してあった餅を一つ食べ、練習直前および2セット目と4セット終了時にジェルでエネルギーを補給した。時間的には50分間隔で補給できたので、空腹を感じることなく泳ぐことができた。直前に漢方薬、3セット目にミネラルを摂取したためか足がつることもなかった。

疲れると何が起きるのか
4500までのセットは通常の練習と同じ距離であり、スピードも控えめだったので疲れは感じなかった。しかし4本目と5本目はかなり疲れを感じた。疲れたときに発生した事象は以下の通りである。

  • 集中が甘くなる。目の焦点も甘くなり、水中がよく見えなくなる。よく聞こえていた音楽も遠くに聞こえるようになる。
  • 動作のキメが甘くなる。手や足があるべきところにない。
  • 軌跡が甘くなる。水上や水中で手が思い描いている軌跡を通らなくなる。

最も深刻だったのは、「勢いに任せる」ことである。入水した勢いで体重を前にかける、からだの回転の勢いで推進力を得ようとするなど、勢いだけで泳ごうとする状態である。

これは「押す」道具であるが、疲れてくるといろいろな道具を使う気力がなくなり、体重を使った単純な動きだけに依存するようになるのが原因である。

勢いを使えば確かに推進力にはなるが、「入水前加速」や「オーバーローテーション」といった問題を引き起こしやすい。また押す道具だけに頼り、他のコントロール力が下がる点もデメリットである。

勢いに任せた泳ぎからの脱却

  1. 減速して丁寧に入水する」:TIスイムを長年経験していることで、重力を使った推進力に無意識に依存している。そこで入水直前に減速して静かな入水だけを意識することで、無意識に行っていることを中断する。
  2. フラットに泳ぐ」:回転の勢いで推進力を得ようとすると、回転角が大きくなる。フラットに泳ぐことを意識して、回転角を小さくする。
  3. 推進力を他で調達する」:肘ののびしろや素早い体幹の回転、キャッチの型や肘てこなど、重力を使わない推進力の比重を高める。

平均ペースは第1セットの1分34秒から第6セットには1分40秒まで下がった。先日の基本ペースによる基づくマラソンスイムの目標ペースは1分32秒なので、100ヤードあたり8秒の短縮が必要になる。来週は加速を上げた練習にシフトする。

練習後の気分:10(気温14度の屋外で2時間半も泳げば10あげてもいいでしょう)

竹内慎司TI代表のブログSwim Like Shinjiはこちら→

 ©Easy Swimming Corporation