2014年12月10日
TIスイム創設者 テリー・ラクリン
エレン・ランガー教授(67歳)は、ハーバード大学でもっとも長く勤務している心理学教授です。彼女の有名な研究結果は、人は精神的な暗示によって、際立った身体的変化、健康の改善、若返り効果などが可能であることを示しています。

ランガー教授の研究についての記事、「老化を左右するのは思考である」が、最近ニューヨーク・タイムズに記載されました。以下は、その記事からの抜粋ですが、改善を重視した練習にとても効果的なマインドフルな状態について説明しています。

「マインドフルな状態になる方法を覚え、常に目の前にある選択に敏感になることができれば、潜在能力を発揮し、健康を改善することができると、ランガー教授は言います。ランガー教授のマインドフルの状態に到達するテクニックは、よく知られている東洋の『気付きの瞑想』(心に浮かぶ考えや気持ちの偏った判断をしない気付き)で使われているものとは異なります。」

「彼女が強調するのは、朝食を囲む家族の顔の変化から、自分の喘息の症状の変化に至るまで、自分の周りで起こる一瞬一瞬の変化に気付くことです。」

「習慣的に分類するのではなく、意識的に新しい区別をしている時、私達はマインドフルな状態になります。そして、マインドフルな状態になると、私達は改善することができるのです。」

そこで、TIのフォーカルポイント練習で重要になるのは、ランガー教授が定義するように、習慣的な知覚を捨て、新しい区別に意識を高めることです。

例えば、バランス改善の第一歩として、首の力を抜き、頭をまっすぐにして無重力状態にします。しかし、筋肉の記憶がこの変化を妨げようとするかもしれないので、完全な平衡状態で、頭がわずかに上がっている時とわずかに下がっている時の、些細な違いを認識する必要があります。

あるいは、ランガー教授が言うように、「意識的に新しい区別をする」ことが必要です。

TIの練習では、体内、体外、視覚の、3種類の意識を組み合わせて行います。
頭の位置においては、次の3つを組み合わせます。

  • 体内:首と背中の筋肉をリラックスさせ、頭を無重力状態にする。
  • 体外:水の密度を枕だと思い、頭をそれに預ける。
  • 視覚:頭から背骨を通るレーザーが、前に伸びているのを思い浮かべる。

このようなフォーカルポイントを使うことによって、以下の写真のように、頭をまっすぐな位置に置くことができるようになります。

 ©Easy Swimming Corporation