2014年12月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司
ラクに泳ぐための技術を段階的に身につけるため、「ドリル練習」を行います。今回は抵抗の少ない姿勢を作るためのドリル「スケーティング」を紹介しましょう。クロールは、このスケーティングの姿勢を左右切り替えることで泳ぎます。

スケーティングのやり方
3つのステップでマスターします。最初のステップでは、片手を伸ばしたスーパーマングライドを練習します。

  1. 正面を向いて片手を水面下15cmに伸ばします。もう片方の手はももの前に置きます。
  2. 前に倒れ込みながらプールの底を蹴ります。
  3. 平らな姿勢のまま伸びます。キックはしません。
  4. 両手を前に伸ばしたときに比べて、片手ではバランスをとるのが難しくなります。前の伸ばした手の位置(深さや開き具合)を変えることで姿勢を安定させましょう。

次のステップでは、写真左のように両肩を斜めにして立ち、倒れ込みます。両肩が斜めのまま水中に入り、その姿勢を写真右のように維持します。伸ばした手の側に体重をかけるようにして姿勢を安定させます。

最後のステップでは、伸ばした手と同じ側の足を半歩前に出します。倒れ込みながらこの足でプールの底を蹴ることで、斜め姿勢をさらに安定させることができます。動作に慣れてきたら、次の点を意識してみましょう。

  • 伸ばした手の形:肩、肘、手首の順番で下がるようにします。 
  • 伸ばした手のわきの下に体重を乗せる:姿勢を安定させます。
  • 畳んだ手のわきを締める:ももの前にある手は、わきを軽く締めることでからだから離れないようにします。 

クロールを泳いでみる

  1. スーパーマングライドでスタートします。
  2. からだが沈み込んでから浮き上がるタイミングにあわせて片手で水をかいてスケーティングの姿勢を作り、キックせずそのまま伸びてから立ちます。
  3. 斜め姿勢が安定してきたら、スケーティングの姿勢を作ったときに動かした手をそのままリカバリーしてクロールを泳ぎます。
  4. 手を入水して前に伸ばすたびに、スケーティングの姿勢の時間を増やします。

手を前に伸ばしている時間を増やすことで、「かいて進む泳ぎ」から「伸びて滑る泳ぎ」に変わることができます。この違いを体験しましょう。

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