2014年11月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司
 9月から11月にかけての日本出張は、
  • 道具箱大全ワークショップ
  • 初島−熱海横断泳
  • グアムのスピードアップキャンプ2回連続
  • 特別イベントとしての7つの感覚ワークショップ
  • 初のカイゼン・メリハリ ワークショップ
  • 香港における初の美しいクロール ワークショップ
  • 韓国における初のワークショップ
  • 福岡で4年ぶりのワークショップ

と各地でイベントを行いました。ここでは初の美クロワークショップを行った香港と、始めてのワークショップを行った韓国についてご紹介しましょう。


香港ワークショップ参加のみなさんとコーチ達

○香港:7ヶ国から集まって「美しいクロール」を目指す

 香港でTIジャパン主催のワークショップを始めて2年が経過しました。これまではカンタン・クロールとカイゼン・クロールのワークショップを行っていましたが、今回は初めて「美しい・クロール」の1日ワークショップを行いました。

 今回は初めて中国本土から5名のお客様が参加されました。またマレーシアから2名、台湾から3名、インドネシアから1名、香港から4名のお客様、さらにコーチは香港在住ながらニュージーランド出身、イギリス国籍香港生まれ、そして日本生まれ米国在住の私と、国際色がとても豊かなワークショップになりました。

 台湾からの3名とマレーシアからの1名のお客様は、これまでカンタン・クロールやカイゼン・クロールのワークショップに参加されているので、現地で習うことのできるTIスイムと「シンジスタイル」との違いを十分に理解され、練習を積んできています。

 特筆すべきは中国の5人組です。中国ではYouTubeが閲覧できないので私のことを誰も知らないのではないかと思っていましたが、YouTubeのビデオがコピーされて中国国内のビデオ投稿サイトにアップされており、「魚式遊泳」の「竹内慎司」はとても有名だとのことでした。そして私の泳ぎを相当分析していたようで、彼らの泳ぎはTIスイムではなくシンジスタイルそのものでした。

 彼らのうちの一人が最初中国語のメールで私にコンタクトしてきました。私は翻訳ソフトを使って理解し、逆に中国語に翻訳して返信するやりとりが何回か続きました。ただこのワークショップは英語で行われるので、英語は理解できるのだろうと勝手に考えていました。

 ところが彼らの誰もが英語はカタコトでも話せない状態で、私にも中国語でいきなり話しかけてきました。幸い中国で仕事をしているお客様がいらして、同時通訳をボランティアでして頂くことになって事なきを得ました。途中では10歳の子供を含むたくさんのお客様に手伝って頂いて助かりましたが、通訳できる人がいなかったらどうなるのか考えてしまいます。

 ワークショップでは、米国版DVDや書籍、さらにYouTubeのビデオではわからない細かなポイントを指摘することでみなさん美しく泳げるようになりました。どの国から来たお客様も満足されたようです。

 


韓国ワークショップ参加のお客様とコーチ達

○韓国:記念すべき初のワークショップ

 香港から日本に戻って息をつく間もなく、金浦空港に向けて出発しました。初めてのワークショップを行うためです。このワークショップは2013年11月にTIジャパンのコーチ研修を受講したTIコーチのアンさん(写真左端)の尽力によるものです。彼はTIコリアを立ち上げるべく、コネクションも何もない状態からスタートして1年でワークショップを実施するまで事業を拡張しています。

 またこのワークショップでは、2012年6月にTIジャパンのコーチ研修を受講したTIコーチのキムさん(写真右端)にも手伝って頂きました。水泳指導だけでなく、同時通訳でも大活躍でした。

 韓国にはTIスイムの同好会があり、メンバーがなんと4万人!もいるそうです。これは人口比で換算すると日本の12万人も相当する規模です。今回のワークショップにはこのクラブからもコーチ志望の3人が参加しました。

 コーチ陣としては、アンさんとキムさんに加えて現役スイミングコーチの2名がお手伝いしてくれました。立ち位置やサポートのタイミングが絶妙だと関心していたのですが、さすが現役コーチですね。安心して見ていることができました。

 このワークショップは2日間のカンタン・クロールで、日本でも8年前行っていたように全員宿泊するタイプでした。1日目の夕方のセッションが終わってからは、コーチ達が作るバーベキューを食べながら、夜遅くまで歓談(私の独演会?)が続きました。その後私は別の場所で休みましたが、お客様やコーチは男性と女性に別れて深夜まで水泳談義で盛り上がったそうです。

 2日目は習った技術が熟成したようで、かなりよい仕上がりになりました。当初はカリキュラムになかった道具箱もいくつか紹介することができ、私とのシンクロスイムにもみなさん満足されていました。

 なお春の段階ではこのワークショップは全て私が韓国語で行う予定でした。しかしなかなか勉強が進まない(単語が覚えられない)ためギブアップして、日韓の通訳をお願いしました。私は挨拶のみ韓国語で行う(メモをみながら)にとどめましたが、次回は韓国語が格段に上達していることをみなさんに約束してワークショップを終えました。

 

○「道」の思想は東洋人の強み

 今回アジアの様々な方達に教えてみて感じたのは、TIジャパンが確立した「水泳道」「TIスイム道」のアプローチや考え方は、アジア人にスムーズに入り、体現することができるということでした。日本人でないとこの細かなニュアンスが理解できない、と考えて最初は慎重だったのですが、ワークショップでは打てば響く鐘の状態で、教える内容も次第に日本的になっていきました。

 それに熱心さも日本人に劣っていません。半年、一年ぶりに会った台湾やマレーシアのお客様は、確実に上達していました。韓国の方達も韓国語の教材が全くない状態で、よくぞここまで正しく理解して練習してきたものだと感心しました。熱心さ、努力を積み重ねる姿勢、微細な違いを感覚で理解できる力、いずれも東洋人の持つ力なのでしょう。日本発のスタイルが拡がる喜びと同時に、日本のレベルをさらに引き上げなければならないという責任も感じたアジア巡業でした。

 来年1月の韓国コーチ研修に向けて今は韓国語を勉強していますが、今後は中国語もマスターしないといけないようです。短期間で語学をマスターできる方法も確立したいものです。

 ©Easy Swimming Corporation