2014年8月10日
TIシニアコーチ 中村大輔
中村コーチ

1人で練習をしていて、なかなか上手くいかず行き詰まってしまい、壁にぶつかることは誰もが経験することでしょう。しかしその原因をよく探ってみると、練習の取り組み方に共通の問題点があることに気付きます。

例えば、こんな経験はないでしょうか――

  • 入水の深さを気にして泳いでいたのに、いつのまにか息継ぎのことが気になってしまう
  • 加速感を作る練習をしているけれど、下半身が沈んでいないか常に頭の片隅にある

ほんの一例ですが、きっと心当たりがある方もいるはずです。始めは良くても、徐々に別の意識が入り込んでしまい、混乱が生じてしまう。つまり何度も行き詰まってしまうのは技術的な要素の他に意識が散漫であることも一因と云えるのではないでしょうか。

そこで以下のような練習の取り組み方を提案します。

  1. 意識するポイントをシンプルにする
    シンプルである方が身体に働きかけ易い
  2. 泳いでいる最中、頭の中で意識するポイントは1つだけ
    どんなに優秀なスイマーでも、2つ3つのことを同時に並行して泳ぐことは出来ません
  3. 身体に染み込むまで反復する
    無意識に出来るようになるまで意識的に反復しましょう
  4. 優先順位を付ける
    TIスイムでは「バランス>姿勢>推進力」の順に泳ぎを作っていきます
    意識するポイントを上記のカテゴリに照らし合わせてその順番に練習してみましょう

上達のプロセスは積み木に例えられます。積み上げていくための土台が無ければ、それまでの努力は簡単に崩れてしまいます。TIスイムを習うことは理想の泳ぎを手に入れる近道であることは間違いありません。しかし時には地道な作業を繰り返さなければならないこともあることをご理解下さい。

 ©Easy Swimming Corporation