2014年8月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司
魚のように泳ぐためには、効率良く泳ぐことが大切です。今回は効率良く泳ぐために、無駄な動作を減らして「前に進む力に集中する」ことについて具体的なやり方を説明しましょう。

○無駄な動作を減らす@:水しぶきを減らす
プールでは水しぶきを上げてバシャバシャ泳ぐ人をよく見ますね。水しぶきは、水面上で手や足に押された水がはじき出されることで生まれます。水が下向きに押されるだけなので前に進む力になりません。
 このように無駄な動作である水しぶきは、タイトル背景写真のように水面に対して手を斜め45度に入水することで減らします。手が水中に入るときの音や感触を比較することで、しぶきが減ったかどうかを確認することができます。

○無駄な動作を減らすA:泡を減らす
水面上の空気が手や足に押されて水中に入り込むことで、泡が生まれます。空気が下向きに押されるだけなので、これも前に進む力にはなりません。また手の周りに泡をつけたまま水中で動かすと、手は空気を後ろに押すことになり推進力が減ります。
泡を減らすには、手を入水するときに減速して、肘まで水中に入ったところで素早く前に伸ばします。また泡をつかまないようにするためには、手を前に伸ばした姿勢で留まる時間を延ばします。

○無駄な動作を減らすB:キックを減らす
 クロールの動作のなかで、キックは効率の悪い推進力の代表です。確かにキックで前に進むことはできますが、初心者の場合キックで発生する力のほとんどは足を浮かせることに使われています。
 下を見て水面下30cmに手を伸ばすと、前後のバランスが改善されて腰や足が浮いてきます。この感覚が得られたらキックの蹴り幅を3割程度小さくします。

○無駄な動作を減らすC:手をまっすぐ前に伸ばす
 からだの中央方向に手を伸ばすと、横向きの力が発生します。からだが横向きに押されるので、小さな蛇行を繰り返すことになりエネルギーの無駄です。
 写真のように、進行方向と平行な二本のレールが両肩の脇を通っているとイメージします。入水する手の中指が、そのレール上を滑るようにして手を伸ばします。

 無駄な動作を減らすと、ラクに泳げることが実感できます。ぜひお試しください。

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