2014年7月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司
魚のように泳ぐためには、効率良く泳ぐことが大切です。今回は効率良く泳ぐために「重力を活用する」ことについて、具体的なやり方を説明しましょう。

○重力と浮力
人間が水の中に入ると、浮力により体重が10分の1になります。水の中で浮いていると気持ちがよいのは、体重が軽くなっているからなのですね。
ところが前に進みたいときに、この浮力が邪魔をします。陸上で前に進むとき、人間はからだを傾けて体重を移動します。一方水中では浮力により体重を移動する感覚が得られにくくなります。また横になった姿勢で泳ぐので、陸上のように前傾して体重移動することもできません。水泳で重力を使うには、工夫が必要なのですね。

○重力を活用する技術(1)=手に体重を乗せて斜め姿勢を作る
クロールは、写真のような斜めの姿勢を左右で繰り返して泳ぎます。斜めの姿勢は抵抗が少なくなるだけでなく、ブランコのようにスイングすることで前に進む力をラクに作ることができます。
斜め姿勢を作るには、伸ばした手を肩より下げて、寄りかかるようにすると同時に両肩を回します。
次のドリルで斜め姿勢を練習してみましょう。片方の手を前に伸ばし、もう片方の手を腿の前に置いた姿勢で軽くキックします。次に伸ばした手を水面下30cmに下げ、腿の前にある手で腿を押して腰と肩を45度回します。姿勢を維持するために、伸ばした手に寄りかかるようにします。

○重力を活用する技術(2)=手を45度で入水する
 このコラムのタイトル背景の写真のように、手を入水するときに水面との角度を45度にします。手が持っている位置エネルギーが運動エネルギーに変換されるので、ラクに推進力を得ることができます。
 まず肘と手首をゆるめて水上で後から前に運びます(リカバリー動作と呼びます)。次に肩の前、頭頂部の横あたりで入水して素早く手を前に伸ばします。これまでよりかなり手前で入水していると感じるでしょう。入水後はそのまま体重を乗せて斜め姿勢を作ります。

筋肉の代わりに重力を使えば、驚くほどラクに泳げます。ぜひお試しください。

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