2014年4月10日
トータル・イマージョン代表 竹内慎司

水泳を続けているけど、なかなか上手にならないとお悩みではありませんか?シンプルでかつ効果的な練習として、私は素振りを強くお奨めします。ただし単純に手を動かしているだけでは不十分です。素振りには成功の鍵があります。

泳ぎの問題点の7割は素振りでもわかる
TIスイムでは今年から素振りの分析サービスを始めました。お客様が撮影した素振りのビデオ(お友達や配偶者の方、お子さんが撮影しているようです)をコマ送りで分析して、詳細なレポートをお送りします(詳細はこちら→)。

このサービスを通じて、またワークショップやレッスンなど機会があるときにお客様に素振りをしてもらうことで、素振りで効率良く練習する方法が明らかになりました。

まずわかったのは、次のような泳ぎの問題点は全て素振りでも再現されるということです。
 −筋肉の緊張
 −軸のぶれ
 −顔の回転
 −スイッチの型のくずれ
 −スイッチのタイミング
 −伸ばす手の方向(水平面/垂直面)
 −肩の可動域を越えた肘の動き

これらはクロールで発生する問題全体の7割に達します。つまり素振りで問題を解決できれば、水中でも問題を解決できる可能性が高くなります。

観察と比較で上達する
素振り練習といっても、数をこなして上手になるのではありません。鏡などで自分の動きを客観的に観察することが大切です。ただし鏡の中の自分の動きを漫然と見ているだけではだめで、見本となるビデオや写真の正しい動きや形と比較して、何が違うのかを見つけて修正します。手の位置や指先の向き、肘の位置や角度など、比べるところはたくさんあります。

スイッチの型

「逆再生」で正しい動きを覚える
正しい姿勢に矯正できたら、次はその姿勢に至るまでの動きを決めます。これはその姿勢から動作を「逆再生」するとどのように動かせばよいかがわかります。

例えばリカバリーであれば、スイッチの型から手を後ろに動かします。このときに手の形(前腕と上腕が挟む角度)を変えないようにするためには、指先が水面のどこを通らなければならないかがわかります。同じように入水してからのスイッチ動作も、逆再生で水中の手の正しい動きを理解することができます。

2つの練習方法を使い分ける
素振りには2通りのやり方があります。水面がどこにあるのかを決めて、正しい姿勢と動作を練習します。

直立位のリハーサルは、立った姿勢で行います。水面は壁や鏡と平行です。からだの回転の軸が曲がらないので、息継ぎの練習に優れています。また腰から後ろの手の動きを練習するときにも使います。

前屈位のリハーサルは、屈んだ姿勢で行います。水面は床と平行です。水中で横になった姿勢に近いので、リカバリーやスイッチの練習に優れています。


直立位のリハーサル


前屈位のリハーサル

素振りの見本ビデオは本ページ末にある「素振り分析サービス」の紹介ページに掲載されていますのでぜひご覧ください。プールに行かずに問題点を解決して、ラクにきれいに泳げるようにしましょう。

2つの素振りワークショップを開催!
カンタン・素振り ワークショップでは、クロールの基礎的な動きに加えて息継ぎの動作も練習します。カイゼン・素振り ワークショップでは、リカバリー、2ビートキックおよび加速のカイゼンスキルを素振りで磨きます。いずれのワークショップも素振りをビデオで撮影して分析するのに加え、素振り練習の後に実際に泳ぐことで、陸上と水中の動作の違いを確認します。
 カンタン・素振り ワークショップ 5月10日(土) 11:00〜13:00 定員4名様
 カイゼン・素振り ワークショップ 6月6日(金) 14:00〜16:30 定員8名様
カンタン・素振り ワークショップの詳しい説明はこちらから→
 
素振りビデオを徹底的に分析します(素振りの見本ビデオあります)
素振りビデオ分析サービスは、お客様の撮影した素振りビデオを分析し、詳細なレポートにするサービスです。以下の動作において見本のビデオと比較し、詳細に分析を行います。(レポートのイメージはこちら→
 −エントリー:手を水中に入れる動作
 −スイッチ:側を切り替える動作
 −フィニッシュ:手を水上に出す動作
 −リカバリー:手を後ろから前に運ぶ動作
 −息継ぎにおいて顔を水上に出す動作
 −息継ぎにおいて顔を水中に戻す動作
また見本ビデオやお奨め素振り練習ビデオをストリーミングで見ることもできます。
素振りビデオ分析サービスの詳細と素振り見本ビデオはこちら→
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