2012年6月10日
TIシニアコーチ 奥村知実
奥村コーチ

 皆さん、こんにちは。
 トータルイマージョンの奥村です。

 前回は、道具を利用した背泳ぎの練習方法をご紹介しました。
 今回は、バタフライです。道具をうまく利用してより上達する練習方法をご紹介します。

 トータルイマージョンでは、手や足で進むのではなく「体幹」で泳ぐことを指導しています。そのため「道具を使わない」、「道具に頼らない」で練習することをお勧めしていますが、道具をうまく利用し、ある部分に意識を持たせる練習をすることで、感覚を磨くことができます。

 今回のテーマ、「バタフライにおける共通の課題」を挙げます。

■問題点
 胸と腰の連動の意識不足
■原因
 1) 手の入水が深く、背中が丸まることで潜っていき腰が下がる。
   →結果、うねりが大きくなりエネルギーの浪費で疲れる
 2) 手の入水((着水))時に腰が下がっているため胸に重心が乗らない。
   →結果、前に重心が乗らず伸び時間がない。前に飛び出しにくい。

 多くの方に共通する問題点です。フォーム(形)はできていても、「苦しい」「推進力が得られない」、という経験をしているスイマーが多いと思います。
 なぜフォームが出来ているのに苦しく、推進力につながらないのか。

 それは、バタフライや平泳ぎはフォームができても、使う「身体の部位」を意識することが難しいからです。その部位とはです。
 その二つを意識し、連動させることで初めてフォームが生きてくるのです。

 とはいえ、実行するのが難しい…そこで道具を使います。

 道具を利用し、部分的に固定させます。
 これで意識しにくい体の部位の意識を高めることができます。
 今回はチューブを利用します。

■得られる効能
 伸び時間の確保/前重心/体幹の反動で泳げる/腕が楽

■やり方
 チューブをたるませた状態で肩幅くらいに持ち、伏し浮きをします。
 浮いた状態からドルフィンキックをして、チューブをくぐるつもりで上体を沈めます。
 この時に腰から胸を斜め前方に送り出すイメージでくぐってみてください。

 ドルフィンキックにより腰は多少上がりますが、手は水面にあり上半身だけ沈みます。これで肩が固くても胸が開き、手と上半身の高低差で水を捉えることができます。
 水を捉えることができれば、高低差の反動と体幹のパワーで水を捉えて、楽に前に飛び出す事ができるのです。
 またリカバリーの手が着水した瞬間に胸を沈めることで、前重心になります。これで進みながら伸び時間を確保できるのです。

 胸を意識すると、胸と腰を連動させる意識が高まります。
 意識が高まり、感覚が磨かれたところで同じ意識を持ってスイムに繋げてみてください。
 伸び時間の確保/前重心/体幹の反動で泳げる/腕が楽になることで、不要にエネルギーを使わず、楽に泳げると思います。

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