2012年5月10日
TIアソシエートコーチ 平山明伸
平山コーチ

 こんにちは。TIコーチの平山です。
 先月に引き続き、ロットネス海峡横断泳レポートをお届けします。

 今月は『参加動機と出場までの準備』について書きたいと思います。

<参加動機について>

 海で20km泳ぐという、大それた思いつき・・・。
 ロットネス海峡横断泳への参加動機ですが、あまり劇的なものではありません。
 TIスイムのドリルを行なったら、ほとんど疲れず、今までになく楽に泳げるようになり、「これだったら、いつまででも泳ぎ続けられんじゃね?」と感じたのが動機です。そして実行してみた、という事につきます。

スタートの様子

 20代の頃、減量目的で始めた水泳にはまり、その後スポーツクラブに就職。昨年まではマネージャーとして勤務していました。(現在、その会社は退職済み)
 競泳の経験はありませんが、クラブではスイムレッスンを担当していましたので、コーチングの勉強もし、自分で練習方法を考案したこともあります。
 しかし、自分自身が泳ぐ事にはモチベーションも高まらず、練習らしい練習は数十年行いませんでした。

 トータルイマージョンを知ったのは、2005年です。ホームページを見て、当時松戸にあったスイムサロンに、プール担当の社員を体験に行かせたこともありました。一方自分自身は、TIスイムとの関わりを持たずに過ごしてきました。

 そんな折、竹内さんの代表就任パーティーの知らせが舞い込んできました。ほとんど面識が無いにもかかわらず、ふと思うところがありパーティーに出かけたところ、『大貫映子さん』とお会いしたのです。

 大貫さんは日本人で最初にドーバー海峡横断に成功した方です。水泳界では有名人ですし、私自身、大貫さんの著書も持っています。 
 翌日のテリーのワークショップでは同じコースになり、帰りも原宿駅まで一緒でした。その時に「オーストラリアで海峡横断の20kmの大会があり、それはすごい大会なんです」という事を熱く語ってくれたのです。
 駅では別々の電車に乗り込みましたが、その時には「その大会をソロで泳ごう」と決めていました。

<普段の練習について>

 私の普段の練習は、ザックリ言うとこんな感じです。
  1.まずプールに行き・・・ 
  2.適当に泳ぐ!
 ハィ、「ふざけてんのか、オイオイ・・・」と言っている方、多数ですね!
 でも、この練習内容は、2月10日付けのテリーのレポートにあった内容とほぼ同じなのです。

【テリーのレポートから】
 これとは逆に、現在の私の練習方法は、だいたいのアイデア(その日に何をやりたいか)しかありません。
 私が練習前に決めるのは「どのくらい長く泳ぐか」のみ。それもだいたい1時間です。

 私の行った練習も、少し詳しく説明すると以下のようになります。
  1) 練習内容は、セット数や距離では無く「時間単位」で決める。
  2) その時間もその日の体調や、「やる気」にあわせて修正する。

 代表的な例として・・・
  1) 15〜20分アップをします。
    だいたい、体がほぐれるまでイロイロな泳ぎをします。この時はストレートアームのクロールを泳いだりもします。
  2) 「練習前にザックリ決めたテーマ」に沿ったドリルを行います。
    ドリルをまんべんなく行うのも好きなので、連続でドリルセットを行うことも度々でした。
  3) その後、30分〜1時間連続で泳ぎます。

 その日の内容次第ですが、合計で1時間半〜2時間ぐらい、距離は4000〜5000mになります。頻度は月間10日程度でしたので、練習量は少なかったと思います。
 また「キックやインターバルもしたほうがいいよ」とは言われていましたが、『くたびれる』のでほとんど行いませんでした。
 他には、距離に慣れる目的で、湘南OWSの出場前に『3時間半』、ロットネス前に『4時間』の連続泳を、プールで行いました。

【国内大会への参加】
 ロットネス海峡横断泳への参加申請には10kmのタイム申請をする必要がありましたので、8月に行われる逗子〜江ノ島間を泳ぐ「湘南OWS」に参加しました。(OWS大会への参加はこれが初めて)
 いきなり海で10kmは無謀かもしれませんが、必要だったのでやるしかないですし、多分泳ぎきれるだろうという変な自信がありました。(2007年の『館山OWS 3Km』は、エントリーしたものの、台風で中止)
 とはいえ、これからOWの大会に出ることを計画している方には、段階的に距離を伸ばすか、一度は大会の様子を見ておくことを、強くオススメします。

奄美海峡スイム駅伝の様子

 10月には「海人くらぶ」主催の練習会で、奄美海峡15kmをデュオ(2人交代)で泳ぎました。
 この大会はロットネスの形式に近いものでした。
 1) 伴走船が付いているためサイティング(頭を上げての方向確認)がそれほど必要ない
 2) 30分毎の交代
 3) 奄美の海で透明度が高く気持ち良い
 この3点により、精神的に楽に泳げました。

<これからOWSに参加する方へ>

 『ラクに泳げる』とは『歩くように泳ぐ』技術・・・。私はTIスイムをこのように解釈しています。例えば40kmを『走る』にはトレーニングを積んでいないと辛いですが、時間をかければ『歩く』事はできるのでは?と思うわけです。
 OWSの場合『10kmがフルマラソンの距離に該当する』、と竹内さんの文章にありました。私は29歳の時にフルマラソンを走りましたが、そのタイムとOWS10kmのタイムがほぼ同じでした。(マラソン:3時間22分、OWS:3時間27分)
 マラソンを走った後は1週間は脚が痛み、まともに歩けませんでした。しかし50代で泳いだOWS10kmの後は、筋肉に少し張りを感じる程度で、体に対する負担は全然違うものだったのです。
 TIスイムの技術があれば、10kmを『泳ぐ』のは、40kmを『歩く』程度の運動量に値するのだと思います。

 ただ、海を泳ぐには、プールとは違ったテクニックが必要です。これからOWSに参加予定(目標)にしている方は、練習会でテクニックを学ぶ事をオススメします。
 私自身はこのテクニックをよく知らずに大会に出てしまい、苦労しました。特に湘南OWSでは高度なサイティングやスライドスイムが出来ず『ジグザク進行』になっていました。

 TIスイムのワークショップやイベントには、オーシャンスイム練習会、スイムキャンプ、トライアスロン・スイムなどがあります。
 『どんな水着を用意したらよいのか』、『近視なんだけどゴーグルはどうするか』、『日焼け対策、クラゲよけ、泳いでいる間の補給は?』 といった質問にも回答しますので、ぜひご参加下さい。

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