2012年5月10日
TIコーチ 山口 工(やまぐち たくみ)
山口コーチ

 こんにちは。
 TIコーチ・柔道整復師の山口です。
 今月から始まりました「水と共に活きる」です。

 第1回目のテーマは「怪我や故障はどんな人にも起こるが、未然に防ぐ方法がある」です。

<故障の原因は二つある!?>
 まず「故障や怪我」というものは、運動強度だけで起こる可能性が決まるわけではありません。運動強度とともに、もう一つの重要な要素である「身体強度」も関わっています。
 これは少しわかりにくい表現かもしれませんね。
 「身体の丈夫さ」と捉えてください。
 「運動強度に見合った、身体強度があるかどうか」とういうのが故障や怪我のキーポイントになります。

<故障、怪我対策も二つ!>
 故障・怪我の原因は、1.運動強度、そして2.身体強度の二つでした。
 では対策はどうでしょう。これも二つあります。
 1.運動強度→運動強度を下げる
 2.身体強度→身体を強くする

 どちらかを選ばなければいけないのではなく、この二つのバランスを考えながら練習計画を練ってほしいのです。

 例えば・・・
 競技志向→2.身体強度を基本として1.運動強度を微調整する。
 健康志向→余裕をもって行えるレベルまで1.運動強度をあげて、あまり2.身体強度のことを考えず気楽に行う。

 特に自分一人で泳いでいる場合は、これらを基本に練習メニューを作ってみてください。

<自分の身体を知って未然に防ぐ>

細部にわたる指導で定評のある山口コーチ

 水泳をしていると、自分の身体のことをあまり分かっていない、感覚を感じ取れていないと痛感することありませんか。
 人間にとっては水中はかなり特殊な環境です。したがって、身体の向きや感覚が捉えにくいと言われています。
 この特殊な環境に慣れるというのが、水泳では大きな課題とも言われます。

 いつもどこかの不調を訴える人はこの状態と似ていて、自分の身体のことをよく分かっていない・感じ取れていないことが多いです。

 ・自分はどこまで耐えられるか
 ・自分の身体はどんなことができるか

 先程の二つの要素や対策から、自分の身体を知ってください。そうすれば「故障や怪我」をする前に踏み止まれますよ。

 次回は「二つの対策」について、もう少し話をしていきます。

 ※この連載について、ご意見・ご感想または水泳と健康にまつわるエピソードなどありましたらこちらまでお寄せください。お待ちしております。
 

 ©Easy Swimming Corporation