2012年3月10日
TIマスターコーチ 高橋嘉仁
高橋コーチ

 こんにちは、トータル・イマージョン高橋です。

 プールでいきなりフォームを修正するのは難しいです。自分がどう動いているのかが、わからないからです。
陸上で行うランド(立位)練習は、鏡を見たり、時には自分自身でチェックをできるのでとても有効な手段です。

 これを向かい合って一緒に行うと、同じ動きをしてもらいたいのに、違う動きをしてしまう方が多いのです。
「違う動きをしているよ」
と言うと、困惑して目が泳いでしまいます。
 泳ぐのは身体です。目が泳いでしまっては動作もうまくいきません。

 今回のワンポイントは「方向を良く理解する」です。

1.「前」
 
立位で練習する場合の前方向は、天井を前に設定しないと動作が違ってしまいます。はじめは上方向を前に設定しているのに、動作を繰り返しているとだんだんと身体が前に倒れてきて、中腰の身体をねじった状態で動作をしてしまいます。
 日常生活では見ている方向が前ですが、泳いでいるときの見ている方向は下(水底)です。

2.「横」
 クロールや背泳ぎの場合、身体は傾きながら(ローリング)進みます。頭の中では傾くことを理解しているのですが、立位でリカバリーの動作などをした場合、身体を前に向けたまま動作をしてしまいます。
 立位で、泳いでいるときの姿勢をつくるときは、必ず斜めに構えることがです。

3.「後ろ」
 クロールのリカバリー動作では、背中側(後)に腕が回ることはありません。ところが立位で素振りをすると、背中側にグルグルと腕を後ろに回しながら動作してしまいます。そのイメージで泳いでしまうとバランスを崩すだけではなく、呼気吸気の呼吸動作もうまくいきません。
 立位での後ろは下になります。

最後に
 寝た状態になって前に進む水泳の動作は、日常ではあり得ない動作です。いきなりプールに飛び込んで泳ぎ始めても、立位での前・横・後の方向が理解できていないと、一切動作が見えない状態では、うまくできるはずがありません。
 まずは立位で(鏡の前で)前・横・後を間違わないように設定して、繰り返し練習することです。特に「前」の設定を間違わないようにしましょう。

 それと家族の同意を得て行って下さい。急に鏡の前で動作を始めた場合

 「・・・大丈夫か!?」

 となるので・・・。笑

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