2012年2月10日
○運動学習には質と量が大切と考えますが、量的トレーニングについてはどうお考えでしょうか?
 まず質と量の定義について明確にしましょう。また質と量が背反なのか、量的な質、質的な量という考え方ができないか考えましょう。私は単に30分続けて泳ぐだけの練習は意味がなく、同じ30分を泳ぐのであればどこまで質が追求できるかを考えます。
 ただしお勧めは、最も自分が集中できる距離に質的な要素を入れて繰り返し練習することです。私の場合は5分が限界なので、5分泳ぐセットを基本にしています。
 
○華奢な体型の女性でも男性と同じぐらいの早さで泳ぐことは出来るようになるのでしょうか。
 比較対象となる男性のレベルによりますが、もっと大切なのは加速することです。自分の出せるスピードに、より短い時間で達することができれば、見た目に加速感のある泳ぎになって注目を集めることでしょう。一般的に40代以降で水泳を始めた男性のほとんどは、筋肉を使って泳ごうとして加速感があまりありません。その隣でスウーッと加速感のある泳ぎをすれば、スピード自体があまり速くなかったとしてもきれいな泳ぎとして認められるでしょう。また上達し続ければ必ずスピードも上がります。
 
○竹内代表はアメリカでも指導されることがあると思いますが、アメリカ人と日本人で水泳の習得の仕方に何か違いはありますか。
 事前に予想していたよりも差はありませんでした。米国は移民社会であり、学校で水泳も教えないのでスタート地点は日本よりも後ろです。ただし日本的なTIの練習法で地道に磨いて行けば、日本のTIスイマーと勝るとも劣らないきれいなスイマーになります。なお体格的には足の長い方が多いので、バランスが取れるまでは時間がかかります。また2ビートキックも伸ばす時間が長くとれないので、ハサミ足になりやすいです。
 
○一人で練習していると合ってるのかわかりにくいのですが、それはどうしたらいいでしょうか?
 まず感覚を磨くことです。水面からの手の距離など客観的な指標や、ラクになったかどうかなど主観的な指標を得ることができます。理想的なのはワークショップやレッスンを受けて、これらの指標の正しい状態を知ることです。そうすればそれを基準値として、現在得られる感覚と比較できます。基準との差があれば正しくできていないことになるので自己修正します。
 これらについてはオンラインセミナーで詳しく説明していますので、録画ファイルをぜひご覧ください。
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