TIジャパン選手クラスマネージャー兼選手育成クラス担当の中村です。
震災の逆境に負けず、みんな毎日元気に練習をしています。延期されていた競技会が6月に行われることが告知され、選手・育成両クラスの第一目標が定まりました。まずはここで良い結果を出して、2011年度の幸先の良いスタートを切りたいと思います。
さて、今回は4月に実施した練習内容を総括します。生徒には練習メニューの意図を必ず説明するようにしています。ただ、きついだけのメニューをこなさせるのではなく、ときにはゲーム性を持たせながら、変化のあるメニューで、常にモチベーションを高く保てるようしています。2つのクラスでは主軸となるテーマは異なっていますが、どちらも思慮を重ねてメニューを組んでいます。
○選手クラス(担当:永瀬)
練習テーマ:持久力向上
<T−300>300mを全力で泳ぎ、その平均タイムから選手個人の練習スピードを算出します。本来は3000m(T−3000)で行うものですが、小中学生が主体なので10分の1にして、選手のパフォーマンス基準としました。100m×10本などのインターバル練習で算出した練習スピードを告知し、それに近づける、もしくはそれより速く泳ぐように指示します。選手自身の練習強度という点では目標タイムが明確になるため、練習に対する姿勢が真摯になってきたと思っています。
○選手育成クラス(担当:中村)
練習テーマ:フォーム改良
選手育成クラスでは競技会に出場した後、フォームを一から見直して改良に努めるよう指導しています。また時期に応じて練習内容を「フォーム・持久系・スピード系」と3つに大別してローテーションしています。4月は「フォーム」の月でした。TIスイムの基本はドリルワークですが、それに加えて「ランドリハーサル」を取り入れました。「ランドリハーサル」とは陸上での素振り練習です。理に適った動きを陸上でイメージさせることで、水中での動きに繋げていこうと考えました。水中での練習量は少し減りましたが、タイムの減退はなく、フォームにも一定の変化があったので、おおむねうまく進んでいると判断しています。5月は、ここで作ったフォームをベースに持久系トレーニングで体力作りに取り掛かります。
競技会は延期になってしまいましたが、じっくり練習することができたので、それぞれのクラスで変化がありました。また選手クラスと選手育成クラスの交流が活発になり、とても良い雰囲気で練習ができています。2つのクラスの垣根が低いのも少数精鋭クラブならでは―です。選手クラスの生徒は「先輩」として、選手育成クラスの生徒は「目標」として、お互いに良い刺激となってもらいたいです。
東日本大震災で被災した同世代のジュニア選手へのメッセージを込めて
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