2011年5月10日
TIシニアコーチ 吉野功哉
 こんにちは、トータル・イマージョンの吉野です。
 今年も宮古島トライアスロンに参戦してきました。個人的には10回目の参加となる記念大会です。昨年は過去最高の64位でした。今年の目標は100%の力を出し切ることとしました。スイム3km、バイク155km、ラン42.195km。トップ選手でもゴールするのに8時間近くかかる長丁場。制限時間は13時間30分。途中に関門もあるので、完走するのも大変です。1500名に出場許可がおり、最終的に1346名が挑戦しました。

 大会2日前の4月22日、金曜日に宮古入りしたときは、例年に比べ涼しく感じられ、風も強かったので厳しくなりそうな予感がしました。金、土と曇り空で少し肌寒い感じだったのですが、レース当日の日曜日は晴れ。風も弱く絶好のコンディションです。今回レース中に心がけたことは「普段通り」ということです。レースだからと焦らず、力まず、練習中のようにリラックスしてレースに挑みました。

 スイムはイン側、前から3列目あたりからスタート。うまく流れに乗って、終始リラックスして泳ぎきることができました。上陸して周りを見ると黄色いスイムキャップ(招待選手)が見えたので、いつもより前の位置にいることを確認。

 バイクに移ってからも「普段通り」を心がけ、抜かれても焦らず、自分のペースで進めました。昨年はランニングでエネルギー切れを起こし、歩いてしまったので、今年はとにかくバイク中にエネルギーを切らさないよう、補給に気をつけました。60キロ付近で後続の集団に飲み込まれてしまいましたが、落ち着いて自分のペースを守りました。脚にまだ余力を残せた状態で155キロのバイクゴール。トランジットに入りました。この時点でいつもよりかなりいい位置です。いつもならここでトイレに行き、イスに座り、焦らずソックスとシューズを履き、ランスタートするのですが、周りの人達が早い!

 取り残されてしまったのでトイレにもいかず、慌ててシューズを履きかえ、キャップとアミノ酸を手に取り、ランスタート。ランニングも「普段通り」です。先は長いので、はやる気持ちを抑えてマイペースで進んでいきます。10キロ程進んだところでハムストリングがつり始めました。まだ先は長いのに…。

 ここからは我慢比べです。エイドでコーラや塩を取りながら、テンポを落とさないように気をつけ、淡々と走り続けました。結果を残さなければならないプロアスリートと違って、我々アマチュアアスリートは自分との戦いです。しんどくて、心が折れそうになります。特にラスト5キロからが長い…。

 しかし、この日のために数ヵ月も前から練習してきたことが、あと数分で終わってしまうのかと思うと寂しい気もしてきます。すれ違う仲間たちと声を掛け合い、励まし合いながら無事にゴールすることができました。ベスト更新の45位。ランニングは予定より10分以上かかってしまいましたが、これが今の100%です。課題もよく分かったので、来年はさらに上を目指します。

 大震災もあり、開催が危ぶまれましたが、開催を決定していただいた主催者に感謝致します。今年も最高の宮古島トライアスロン大会でした。

【公式記録】
吉野功哉(39歳)8時間59分37秒(総合順位45位、年齢別順位7位)
スイム:45分08秒、バイク:4時間30分59秒、ラン:3時間43分30秒
 ©Easy Swimming Corporation