2011年4月12日
コーチ短信の記事…その後(TIコーチ 中井博行)
▽スイマーの聖地も被災
 3月11日に発生した東日本大震災は「スイマーの聖地」とも呼ばれる「東京辰巳国際水泳場」の施設にも甚大な損傷を与えた。現在は営業を停止しており、補修に長期間かかる見込みであること、電力不足や計画停電などの電力事情もからみ、再開のめどは立っていないという。これにともない、3月と4月に予定されていた日本水泳連盟行事のジュニアオリンピック(JO)や日本選手権が中止された。そのほか、マスターズ水泳大会、スイムEKIDENなど、辰巳国際を利用するすべての水泳大会が中止になった。

 これまでの「TIコーチ短信」で紹介した記事のうち、次の2本(記事1と記事2)が今回の大会中止の影響を受けてしまった。

 記事1:TIジャパン選手・育成クラス活動記録(中村大輔)/TSM3月号

元気に朝練を再開したジュニア選手たち

 3月27日から31日に予定されていた「ジュニアオリンピック(JO)」の競技会が中止になってしまった。JOを目標に頑張って練習してきたジュニア選手たちのモチベーション持続が気になるところだが、そこはベテランの永瀬コーチが選手たちの気持ちをうまくコントロールするはずだ。スカイフィットのプールに水が入ると中断していた朝の練習も始まり、次の目標に向け、選手たちは元気に水しぶきを上げていた。

 記事2:目標設定でレベルアップ(中井博行)/TSM2月号

 成人のマスターズコースのメンバーがエントリーしていた「スイムEKIDEN」も中止された。3月21日に辰巳国際で開催される予定だった10人でリレーする大会。ジュニア選手と同様に大人たちもこの大会を目標に速く泳ぐ練習をしてきたので残念だ。スカイのプール再開後、大会前と同じ練習をして、100m自由形のタイムをチェックしたところ、大会初出場の2人は1分41秒(男子)と1分44秒(女子)に記録が伸びていた。目標の秒速1mは大会が行われていれば、きっと達成できていたと思う。こちらも次の目標に向けてさらなるレベルアップを目指していく。

▽テリーヘッドコーチのレッスン記事が水泳雑誌に掲載
 記事3:テリーのレッスン(柏木祐子)/TSM3月号

水泳雑誌「SWIM」5月号

 2月9日に行われたテリーヘッドコーチと水泳雑誌「SWIM」とのコラボレッスンが4ページの体験記事になって、発売中のSWIM5月号に掲載されている。
 今回の特別レッスンの記事を同誌のウェブページでは以下のように紹介していた。レッスンの様子は動画でも見ることができる。

【特別企画2】
 水の上を滑るように楽に美しく泳ぐ トータル・イマージョン・スイムを体験
 楽に美しく、結果的に速く泳ぐことを目的とした、米国発祥の水泳指導法。トータル・イマージョン創設者、テリー・ラクリンさんによる特別レッスンに参加した。

 →特別レッスン紹介動画「トータル・イマージョンスイムを体験!」

【編集後記】今月号では被災地の早期復興を願い、東日本大震災を特集しました。TIジャパンの高橋嘉仁コーチと加藤幸恵コーチは被災地の岩手県出身。地震発生の翌日、加藤コーチに被災状況を問い合わせると「今朝、やっと家族全員無事と確認できました。生きてるだけでありがたいです」との返信があった。17日の午前に「昨日の夕方、高橋さんのお母さんが元気で釜石甲子にいたようです」と再びメールが来た。連日大震災の悲惨な情報が伝わる中、心配していたお二人の家族の無事を被災地で確認できたことはなによりもの朗報である。加藤コーチの「地元はもともと関東に比べ不便な所。昔に戻った感じで、そんなに焦ってもいなく、みんなで助けあってます」というメールからホッとした気持ちが伝わってきた。今月号の「サロンこぼれ話」は休載させていただきます。(TIコーチ 中井博行)
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