2010年3月10日
TIスタッフコーチ 塚本恭子
TI staff coach:Kyoko Tsukamoto
TIホームページのトップに英文で案内のあるスイムレッスンを担当している塚本コーチが英語でのレッスンの様子を紹介してくれました。バイリンガルな彼女のレッスンを受ければ、英会話(日会話)もスイムも一挙に習得できるかもしれません。
Coach Tsukamoto introduces the nature of the lessons in English. Her English guide is currently displayed at the top of the TI web site. If you take her bilingual lesson, you may be able to master English conversation, Japanese conversation and swimming at the same time!
みなさん、こんにちは。トータル・イマージョンのスタッフコーチの塚本と申します。
普段、英語でのプライベートレッスンを担当する機会が多いのですが、外国の方といっても、日本の滞在歴が長いので日本語は堪能ですし、文化もよく理解していらっしゃるので、びっくりするようなカルチャーショックはありません。

それよりも英語でのプライベートレッスンは自分の指導を見直すキッカケになりました。「何だか伝わらない…」というのを「英語だから仕方ない」と自分を甘やかして(?)いましたが、よくよく考えてみると「英語で言えないことを日本語で言えているのか?」という疑問に行き当たったのです。

私もお客様もお互いに水泳という共通項、そしてTIを習うという非常に狭い範囲内での会話です。日本語での指導だとしても「わかりやすい言葉で伝えられているか。もしかしたら、お客様の感性や想像力に依存した会話になっていないか」と思い返してみるようになりました。英語でのレッスンが「そもそも日本語では表現できているのか?」という問いかけに変わったのです。

そんな折、横田基地での1日ワークショップに参加することになり、やはりこの疑問を痛感することになりました。

室温25度、水温27度という普段では経験しない寒さの中でのレッスンでしたが、竹内さん(TIジャパン代表)の段取りを超えて指導を始めてしまったら、言葉が追いつかなくなってきたのです。通常のワークショップでは十分に修正できる範囲である筈なのに英語となると修正不可能…ということは、日本語の指導のときでも修正しきれていなかった可能性もあるということです。

この追いつかない部分は「お客様のTI習熟度や感性に頼って進行に間に合わせていたのだ」と思いたったのです。まだ(といっては語弊がありますが)ディレクターがいるので進行を取り戻すチャンスはありますが、「自分がディレクターとなった場合にはどうなるのだろう?」という不安がよぎったのでした。

実はこの1週間後に沖縄でダイビンググループ(8名)を英語で指導する初ディレクターとしての仕事が控えていたからです。横田基地で竹内さんに教えていただいた言葉の使い方や進行を止めて質問する方をどのようにしてスケジュールラインに乗せて行くのか、などに焦点を置いてシナリオを作成しました。

指導して初めてわかることが多く、当日は驚きの連続でした。横田基地での室温に驚いていたのですが、沖縄はもっと過酷(?)な環境です。屋外のプールで気温は16度、水温不明(おそらく30度)の状況で行うレッスンになりました。

案の定、作ったシナリオは役に立たず…。コメントを求める目を振り切ることができずに後ろ髪引かれていると進行を飛ばしそうになったり、ライフガードが「こんなのやるなんて聞いていないけど?」と容赦なく進行を中断したり。

このときばかりは、本気で「どうしよう!?」とうろたえました。ただでさえ、気温16度の屋外プールという環境下で、お客様の体力が持つのかと焦るばかりだったのを思い出します。スムーズな進行はできないだろうと想定していたのですが、ここまでとは!と逃げ出したい気持ちで一杯でした。

何度かハラハラした後で「逃げても終わるけど、逃げずにも終わるんだ」と開き直ることができたのと、お客様も協力的でとても心強かったこと、そしてなんといっても結果として現れていたので、やれることはやったんだ…と、ようやく自己否定から立ち直りつつあります。

(1)できなかった部分を見つけ出して解決策を講じる→より良いサービスを提供できるようにする
(2)できない箇所を見つける→ドリル練習で感覚・技術を磨く→より良いパフォーマンスができるようにする

(1)と(2)は似ていると思いませんか?

私がここ何週間で経験したことは、TIで既に提唱されているものと同じだったことに気づきました。英語という枠にとらわれて問題の本質を見失っていたのですが、自分を見つめなおすこともできました。また本質を見失わないことの大切さを学びました。

とはいえ、英語の勉強もしつつ・・・日々の精進が大切ですね!


Swim Clinic in Okinawa, unexpected things kept happening. When we started the lesson, the air temperature was 16 degrees centigrade, and the water temperature was around 30 degrees. I made a detailed plan for the lesson in case I became confused, but it didn’t work well. In the end, though, we got through it.

I noticed these things:
1) In conducting the course I found things which I couldn’t do well. I must improve my performance on these points → I can then provide better service.
2) When swimming you find steps that you can’t do well. You practice drills to build up your sensor and skills → you can improve your performance.

1 and 2 are very similar, don’t you think?
I have noticed that Total Immersion has long been suggesting how to deal with the situation I’ve faced recently. I became distracted and couldn’t see the real problems because I thought it was English. I learned that the important thing is to recognize what is essential even though it may be hidden below many filters.

However, it is also important to study English conversation, and I’ve been devoting myself to that every day.

【編集後記】
塚本コーチには本文後半部分を英語で要約して加筆をお願いしました。タイトル通り、日々「教えることは学ぶこと」を実践して、コーチとしても成長しています。
 ©Easy Swimming Corporation