A:子供と違い、大人のスポーツや運動には他人や家族からの強制力が働かない分、自分の「やる気」を維持することが何よりも大切となります。
もっとも簡単な方法としてはマスターズ(大人のための水泳のチーム)やトライアスロン、オープンウォーターなどのチームに加入することです。定期的な練習に参加しなければならない強制力が働くと共に、同じような年代の人と一緒にがんばれるという連帯感がやる気につながります。また大会に参加するという目標も生まれます。
なかなかそこまでは、という場合は、まず目標を掲げ、その目標を達成するために計画し実行することで、目標に到達するように努力することもできます。この場合の目標はできるだけ客観的、すなわち数字に置き換えられ、なおかつある程度がんばれば達成できるレベルがよいでしょう。例としては、
・200mを休みなく泳ぐ
・10分休みなく泳ぐ
・25mを14かきで泳ぐ
などが考えられます。
しかしもっとも重要なのは、水泳を続けることが自分にとって「気持ちのよい」ものでない限りは「やる気」は続かないということです。チームに入ったり、目標を掲げても実際泳いでいるときにつらい思いをしていたら、ちょっと体調が悪かったり、忙しいかったりするとすぐにやめてしまうでしょう。
つまり気持ち良く泳ぐためにはどうすればよいのかを、今後水泳をやるにあたってまず考え、実践することがとても大切なのです。
トータル・イマージョンの練習法では、とても基礎的なことからスタートするため、場合によってはなかなかはかどらないドリルもあるかもしれません。しかしドリルを段階的にマスターすると、「滑るように泳ぐ」感覚がとても気持ちのよいものに感じられてきます。また1かきで泳ぐ距離が伸び、キックをしなくても進むようになるのでとてもラクになります。ラクで気持ちのよい感覚がつかめれば、泳ぐことが全然苦痛にならなくなり、自分で目標を設定したり、チームに参加しようという意欲も生まれてきます。
私も当初はやせればそれでよい、と考えて水泳を20年ぶりに再開したのですが、トータル・イマージョンの泳ぎがあまりにも気分のよいものなので、「もっともっと」と欲がでてきて、ついには日本でビジネスを立ち上げるにまで至っています。(回答:竹内慎司)
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