水泳はアタマで克つ!1 -最少の練習で最大の効果を得る- 「完泳するのに必要な体力は?」 イージー・スイミング・ファウンダー 竹内慎司
2020年1月10日
ランやバイクである程度の練習を積んで、所要時間が1時間~2時間程度の大会に参加できるようになると、次のステップを考えるのではないでしょうか。
これまでの種目の距離を延ばしてフルマラソンや100kmバイクにチャレンジするか、トライアスロンにチャレンジするか、あるいは両方を狙うか。
トライアスロンについて言えば、スプリントディスタンス(スイム750m、バイク20km、ラン5km)なら90分~2時間、オリンピック(ショート)ディスタンスなら2時間半~4時間で完走できます。ハーフマラソン経験者なら十分射程距離に入ります。
このようにトライアスロンを検討する人が最も不安に感じる点は、「スイムで完泳できるか」ということでしょう。
ここではスイムを完泳するのに必要な体力を明らかにしましょう。
完泳するのに必要な体力は?
当たり前の話ですが、完泳するためには、完泳できるだけの体力が必要ですね。
そこで「体力」について考えてみましょう。
体力は、次のように考えることができます。
体力=時間×強度
よってトライアスロンのスイムパートを完泳する体力を考えるためには、
- どのくらいの時間を泳ぐのか
- どのくらいの運動強度で泳ぐのか
を考えればよいことになります。
○どのくらいの時間を泳ぐのか
1500mを泳ぐ場合、30~45分を続けて泳ぐことになります。
つまり30~45分の運動をし続けることになります。
オリンピックディスタンスの所要時間が全部で2時間30分~4時間であることを考えると、全体の2割程度をスイムに費やすことになりますね。
逆に考えれば、トータルではスイムの5倍の時間運動し続けるわけで、スイムでの運動時間を気にするよりも、3時間、4時間の運動を続けることができるかどうかの方が重要であることがわかります。
○どのくらいの運動強度で泳ぐのか
トライアスロンの場合、スイムの後にバイクやランがあります。
このためスイムを全力で泳ぐわけにはいきません。
上記のようにスイムのタイムは全体の5分の1であり、トータルのタイムを短縮することを考えると、スイムで全力を出して5分縮めるよりも、スイムのタイムを気にせずにラクに泳いで、節約できたエネルギーをバイクやランに使った方がよいことがわかりますね。
このような泳ぎ方をしたときの運動強度は、ランで言えば1kmあたり8分のペースです。
これは他人と会話できる程度のジョギングです。
・1kmあたり8分ペースの走り方の体験
- その場ジョギング(その場を動かないで走る動作)を始めます。
- からだを前傾して、前に動き出します。
- 重心が前足の指の付け根より前、爪先よりも後ろになるように姿勢を前傾して走ります。
「前に進んでいることを感じる、最も遅いスピード」になるでしょう。
結論:1500mを泳ぐ体力=1km8分のペースで5km走る体力
つまり、1km8分のラクなペースで5km走れる体力があれば、1500mを泳ぐことができるのです。
オリンピックディスタンスではもともと10km走る必要があるので、10km走れる、40km乗れるのであれば1500m泳ぐことは「体力的には」できるはずです。
まずは1km8分のペースで5kmを走ってみましょう。所要時間は40分です。
完走できれば、1500mをクロールで完泳する体力があるということです。
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