美クロのコツコツ:水面から45度で手を入水する イージー・スイミング・ファウンダー 竹内慎司
2019年11月10日
美しいクロールを泳ぐために、身につけなければならない技術をご紹介します。
これらの技術は、知ったらすぐにできる「コツ」ではありません。意識をしながらコツコツと練習することで身につけることができます。
手を入水するときに、手と水面の角度を45度にすることで、ラクで速いクロールに変えることができます。
この45度というのは、手の重みを前に伸ばす勢いに変えるのに丁度よい角度です。
45度より小さいと、手の重みが十分でなくなり自分の力で手を前に伸ばす必要が出てきます。
45度より大きいと、下向きの力が大きくなって手を前に伸ばしにくくなります。
水面から45度で手を入水してから、水面と平行に素早く手を伸ばします。
○ラクに速く泳ぐためには
リカバリーで前に運んだ手は、入水直前に肩を緩めて落とします。
このときの手が落ちる勢いを、肘を素早く前に伸ばすことで前向きの力に変えます。
この動作とタイミングを合わせるようにして、水中の手をももの前まで運びます。
両手の動作を同時に行うことで、水中の手が素早く動いて加速が生まれます。
ラクに速く泳ぐためには、リラックスした状態で入水する手を素早く前に伸ばすことが大切です。
○45度で水しぶきを減らす
水面から45度で手を入水することで、水しぶきを減らすこともできます。
水しぶきは水を押すことで生まれます。
しぶきが多くなるほど、水を無駄に押していることになります。
手の向きを斜めにして入水すれば、入水するときに手が受ける水の抵抗が減ってしぶきが少なくなります。
しぶきの少ない泳ぎは、美しいクロールに欠かせません。
○45度で水中の泡を減らす
水面から45度で手を入水することで、水中の泡を減らすこともできます。
泡は水中に空気を持ち込むことで発生します。
水面に対して平行に手を入水すると、水中で泡が発生します。
そしてその泡をつかみながら水中の手は後ろに動きます。
これでは「空気を押す」ことになって推進力が大きく減ることになります。
一方を手を斜めに入水すれば、例え空気を持ち込んだとしても、泡は入水場所近くで発生するだけです。
手で水を後ろに押す(手でかく)ときには泡ははるか後方で発生しているので、空気をつかむこともありません。
水面から45度の角度で入水して、水面と平行に手を伸ばすことで、手の重みを加速に変えてラクに泳ぐことができます。
またしぶきや泡の少ない、美しいクロールにすることができます。