クロール改造計画:山崎進さん トータル・イマージョン代表 竹内慎司

 2019年4月10日

スイマーの情報
氏名:山崎進さん(仮名)
水泳の目的:トライアスロンをやりたい
現在の問題点:長く泳げない

ビデオURL:https://tiswim.vids.io/videos/189ddcb01b1ee0c690/

 

写真1

ビデオでわかるカイゼンポイント

まずグライド姿勢を見てみましょう。写真1でわかるように頭の位置が大分深くなっていますね。これは頭に体重をかけて沈めていることが原因です。下半身を持ち上げるために、上半身に体重をかけることは正しいです。ただ多くの人は、頭に体重をかけてしまい、結果として頭が沈みすぎてしまうのです。これは頭が上半身で一番重たい部位で、体重がかけやすいことが背景にあります。これだけ頭が沈んでしまうと、息継ぎのときには頭を持ち上げる必要があるので、からだが大きく上下動しています。
次に両手を動かすタイミングです。入水した手を前に伸ばしてから、水中の手を動かしていますね。これを「キャッチアップ」と呼びます。キャッチアップは両手を前に揃えるので姿勢が安定しやすくなるというメリットがある一方、力を入れて手で水をかかなければならないデメリットがあります。なお息継ぎのときは水中の手が我慢できずに動いているので、キャッチアップにはなっていません。このように泳ぎ方が常に変わっていると、疲れる原因になります。

写真2

水上で見ると(写真2)、水を後ろに押しているようですが、実は水上でしかも内側に押しているので、推進力にはなっていませんね。水面上で水を押すと、水中に比べて押した感じが強くなります。それで進んでいると誤解するのですね。

クロール改造計画
クロールを改造する手順は以下の通りです。

  1. 正しいグライド姿勢を作る。
  2. 正しいスイッチ動作を作る。
  3. リカバリーの正しい初動を作る。
  4. ドライランドで動きを覚えて、水中で微調整する。

○正しいグライド姿勢を作る
頭で寄りかかるのではなく、胸に体重をかけてよりかかる姿勢を作ります。ここでのキーポイントは「わきの下を伸ばす」ことです。わきの下を前に伸ばして、腕全体をからだの支えにすることで、からだの沈み込みにブレーキをかけることができます。
陸上で立った姿勢で、「腕を支えにして胸に体重をかける」動作を繰り返して感覚を覚えます。
正しいスイッチ動作を作る
水上の手の入水と水中の手のストロークを同時に行うことで、水中の手を意識せずに素早く動かすことができます。手を素早く動かせば推進力が生まれます。つまり「手のかき」を意識して手を動かすよりも、「入水動作」に合わせて水中の手を動かす方がラクに加速することができるのです。
入水する手は水中で伸ばす必要があるので、入水前の肘は曲がっています。肘を水中で素早く伸ばすと同時に、水中の手が腿の前まで来るように動作のタイミングを合わせます。

○リカバリーの正しい初動を作る
リカバリーの正しい初動のステップは、

  1. 水中で水を押す(フィニッシュ)
  2. 水からの反動とわきを開くことで手が前に動く
  3. 肘から先に水面上に出る

です。フィニッシュにより得られる水からの反動を使えば、手をラクに水上に出すことができます。
このときのポイントは、「反動で手が前に動くように水を押す方向を決める」ことです。現在のように水を上方向に押すと、水は手を下方向に押し返すので手を前に運びにくくなります。水を斜め後ろ方向に押せば、その反対方向である斜め前に水が手を押すことになって、手をラクに前に動かすことができます。
またこのときにわきを開くことで、手が弧を描いてなめらかなリカバリーを作ることができます。

○ドライランドで動きを覚える
これまで説明した改造プランの全てが、陸上での繰り返し練習で動作を覚えることができます。ドリルのように一つの動きに集中した練習でも、水中では姿勢が不安定になるので正しい動きを覚えることは難しいです。
一方ドライランドは「動作を確認しながら」「繰り返し行う」ことで正しい動作を早く身につけることができます。チェックポイントを確認しながら、ドライランド練習で動作を覚えましょう。

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