厳しいトレーニングをしていますか? TIシニアコーチ 山口工

 2018年9月10日

山口コーチ

皆様こんにちは!
トータル・イマージョンの山口です。

先日、神奈川県逗子海岸にて開催された湘南OWSの10㎞が天候不良で中止になり、1年間厳しいトレーニングを積んできた成果を発揮できず悔しい思いがあったと複数のご報告をいただきました。

そこで今回は「厳しいトレーニング」についてお話をさせていただきます。

私は競泳種目の選手指導にもあたっていますので、いわゆる厳しいトレーニングを日々行っています。
しかしそういったトレーニング中に必ず伝えているのが、必死に行っている中にほんの少しの冷静さを失わないようにするということです。

一般的には厳しいトレーニング=無我夢中に自分の限界を超えて練習し続ける、という印象が強いです。

実際に厳しいトレーニングというのが必要なことはありますが、それが全て限界を超えていなければいけないわけではありません。
「自分の限界を超える」という響きには格好いい印象がありますが、限界を超えなくても能力が向上すること多くあります。

大事なのは自分の限界がどこにあって、そこが見えている上でどの程度の実力を今使っているかを把握することです。

限界を超えて無我夢中になっているということは、盲目的に突っ走ってしまっているとも言えます。
限界を超えるのはそう何度も行うべきことではなく、ある程度の安全を考慮した上で一時的に行うものです。

練習中は無我夢中にならず、冷静な判断力を持ちつつ身体の限界を客観的に捉え「厳しいトレーニング」を積んでいってください。

最後に、以前プロレーシングドライバーの方に質問をさせていただく機会があったときのことをご紹介します。
「どんなときに良いパフォーマンスができていると感じますか?」
という問いに
「車の限界を引き出しつつ自分自身の限界を超えていないとき」
という回答をいただきました。
この回答には共感し考えさせられることが多くありました。

今回は少し抽象的なお話になってしまいましたが、なにかのお役に立てればと幸いです。

ご意見・ご質問、取り上げてほしいテーマなどがありましたらyamaguchi@ticoach.jpまでご連絡をお待ちしております。