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精神的持久力が身体的パフォーマンスを高める TIスイム創設者 テリー・ラクリン2017年7月10日 |
3月に私たちがフロリダで開催した5日間のトライアスロンスイミングキャンプでは、毎日指導セッションを2回行いました。そして、2時間のプールでの練習を6回、90分のオープンウォーターでの練習を4回行いました。最初の3回のプールでの練習(初日の午前と午後、2日目の午前)は技術面を主に行い、その後の3回は技術をTIのスピードトレーニング法に取り入れて行いました。
初日の「楽に長く泳ぐ」ワークショップでは、コーチたちが全ての参加者にハンズオンサポートを提供しながら、技術を習得するためのドリルに力を入れました。キャンプでは、コーチによる十分な指導時間を持つことにより、ほとんどすべての練習を、フォーカルポイントを意識したストローク全体を通して、指導することができしました。各セッションでは、コーチが水中でそれぞれの参加者のニーズに合わせたハンズオンサポートを行いました。 ストローク全体とミニドリルのアプローチは、同様に効果的であるので、TIを習得する上で、すべての人がどこかで取り入れるべきでしょう。ドリルに力を入れることによってプロセスを加速することができますが、その後常にフォーカルポイントを取り入れたストローク全体の練習を行うことが大事です。誰でもストローク全体の練習から始め、TIの技術をマスターすることはできますが、 多大な集中力と精神力が必要となります。 これは、2日目の朝の練習で、前日に行ったバランスとストリームラインのフォーカルポイントに息継ぎのスキルを加えた時に、キャンプ参加者のアート・マナーンさんのコメントからも分かります。息継ぎは体勢を崩しやすい動作なので、スイミングを習得する上で最も難しいと言えます。 練習の合間の休憩中にマナーンさんが声を上げました。「これは精神的にかなりきついです!」彼のこの言葉を聞いて、精神的なスタミナの本質について考えました。その結果、私たちは身体的持久力と同様の方法で、精神的な持久力を身につける方法を見つけました。そして、精神的持久力が要となるので、理解することが大事です。 燃料供給 活動による効果 効率を高める
この2つの変化はエネルギーを節約します。つまり、貴重なエネルギーを長持ちさせることができるということです。 精神的持久力 明日のレース 数か月前に左足に深い切り傷を負い、傷が完全に閉じるまで7週間休み、レースの2週間前にスイミングを再開しました。初日の私の目標は、水の中での感覚を戻すことと、自分の現状のレベルを確認することでした。その日は25ヤードのプールで、ストローク数16で200ヤードを泳ぐことができました。タイムは3:40〜3:35でした。25ヤードのストローク数とペースからテンポを計算すると、1.28秒/ストロークでした。 それから2週間は、ストローク数16で、少しずつテンポを上げていきました。身体調整が不十分な状態なので、明日のレースで無理なく一定のペースを維持することができるように、リラックスして安定感を保つことを常に意識して練習しました。 昨日のレース前最後の練習では、ストローク数とタイムを計測しながら、テンポトレーナーを使って、以下のセットを行いました。 徐々にテンポを上げながら(100ヤードおきに0.01秒ずつ)、ストローク数を一貫させることで、100ヤードのペースが1:38から徐々に1:35まで上がりました。速く泳ごうという努力はしていません。その代わり、テンポが速くなっても、ストロークの質を保つことと、楽に泳ぐことを意識しました。 1800ヤードの練習の締めくくりに、200ヤードをテンポ1.2秒で2本泳ぎました。距離を2倍にして、テンポを0.01秒上げました。ここでもストローク数を16に保つことができました。結果、200ヤードのタイムは3:10と3:11でした。 2週間で9%ペースが上がったことになります。これによって、脳がそれだけ早く目標に向けたトレーニングに適応できたことを表しています。身体的持久力によってこれだけの改善を求めようとしたら、たった2週間では到底無理だったでしょう。精神的持久力を使ったからこそできた結果と言えます。 |
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