スイム 4450 yards
泳ぎ始める時間を一定にすることで、どのような人が頻繁に泳ぎに来ているのかがわかるようになった。プールはほぼ1人1コースとなるので(混んでいると2人1コースで中央で分ける)、練習の質を上げるためにできるだけ速い人の隣で泳ぐようにして、その人の泳ぎを分析して自分の泳ぎに活かすようにしている。
隣に速い人が来たら(いたら)観察すること
自分の隣で泳いでいる人のスピードは気になるものである。自分より遅いとわかったら自分の泳ぎに集中するが、自分より速い場合には次のように観察する。
1)ストローク数を数える
泳いでいて抜かされたり、なかなか追いつけないことで隣の人が速いことがわかる。そのときに悔しがらずに、「自分の泳ぎを上達させるチャンス」と考える。そして自分の休憩時間を少し長くとり、速い人のストローク数を数える。
ここで自分のストローク数より多い場合には、「ストローク数を増やせば同じスピードにできるか」ということ、次に「そのストローク数を目標距離だけ維持できるか」と考える。実際に100〜200を泳ぎ、相手のストローク数と同じストローク数で泳ぐことでスピードが変わるか、ストローク数が維持できるかを確認する。
自分のストローク数より少ない場合はラッキーである。さらにいろいろ取り組めるからである。
2)キックを見る
ストローク数が少なくて速いということは、自分より1ストロークあたりのスピードが速いということである。このスピードアップに何が貢献しているかを観察する。
キックを激しくうっているのであれば、自分がやった場合にどの程度の距離においてキックを強く打ち続けられるか試してみる。
スピードに比例して足を動かしていない場合、特にツービートキックの場合にはさらにラッキーである。足で推進力を得ていないということは、水中の手の動きで自分以上の推進力が得られるということである。
3)水中の手の形と動きを見る
小学生でも自分より速い子がたくさんいることを考えると、「腕力」で推進力が決まるわけではない。しかし結果として姿勢が同じであれば「水をより多く押す」人の方が速く泳げる。
ここでは「動かし始めの手の深さ」「キャッチの動き」「プルの動き」「プッシュの動き」を見ながら、どのようにすればより多くの水を押すことができるかを考える。また手がより速く動けば、水中で水を押す力が大きくなるので、手の動きを見てどのフェーズで一番速く動いているかを確認して試すことが大切である。
スタートするタイミングを合わせて泳いでみる
節度のある範囲で、スタートするタイミングを合わせて泳ぐ。相手がターンをしていれば大胆に同時スタートできるが、壁で立つようなら少しタイミングを遅らせてスタートする。
できるだけテンポを合わせて、自分と相手のスピードの違いを見る。1ストローク毎に離されるようなら、手の形を変えて手に当たる水の感覚を増やしたり、力を入れて素早く動かしたりする。
最後に持続できる距離を伸ばす
速い泳ぎができるようになったら、テンポトレーナープロを使いながら泳ぐ距離を次第に伸ばしてペースが維持できるかどうか確認する。
このとき相手のストローク数にできるだけ近づけるように、力の加減を決める。
自分より速い人に対して劣等感を抱いても意味がない。活用するぞという決意で泳ぎを分析し、得られた知見を自分の技術に取り込むことで練習の効果が上がる。
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