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Swim Like Shinji:空回りしない限界テンポを磨く トータル・イマージョン代表 竹内慎司2016年11月10日 |
速く泳ぎたいときには、全ての人が普通よりも速いテンポで泳ごうとする。ところがテンポを速くすると、1ストロークで進む距離が短くなるのでストローク数が増える。速いテンポで極端にストローク数が増え、スピードが上がらない状態を「空回り」と呼んでいる。 効率良く速く泳ぐためには、この空回りをしないテンポである限界テンポを知ること、そして限界テンポを練習により引き上げることが大切である。 ○空回りの実例
実際に1.20秒から1.00秒に変えて泳いでみるとわかるが、テンポを速くするのはとても大変である。テンポを17%も速くしたにもかかわらず、結果であるタイムで17%短縮できるのはストローク数が同じ場合だけである。しかも4ストローク増えると、1.20秒のときより遅くなってしまうのである。 マスターズなどの水泳大会では、通常申告タイムで泳ぐ順番が決まる。最後のレースとその前のレースを比べると興味深い。1つ前のレースまでは、誰もが速いテンポでしぶきを上げて泳いでいる。ところが最後のレース(最も速い8人)は、全体的に静かでゆっくりとした印象を受ける。おそらく選手は自分が最も効率良く速く泳げるテンポを知っていて、そのテンポの中でストローク数を最大にしようとしているのであろう。 速く泳ぎたいのであれば、まず空回りしない限界テンポを知ることが必要である。そのテンポにおいて最も少ないストローク数で泳げる状態が、現時点で最も速く泳げる泳ぎ方になる。 ○限界テンポの見つけ方
例えば18ストロークでスタートした場合、21ストロークになるか、18→20のように2増えた段階で再検査となり、同じ状態であればそのときのテンポ-0.05秒が限界テンポである。 ○限界テンポの活用法 練習による上達の方向は2つある。
1については加速を上げることで達成できる。ベーステンポ+0.5秒程度の非常にゆっくりしたテンポで泳ぐことで、安定性と加速の両方を磨くことができる。 2については速いテンポで加速を維持することで達成できる。回転角度を小さくしながら水中の手の移動距離を短くして速いテンポに合わせながら、手に当たる水の感覚を維持する。 スピードを上げたときの自分の泳ぎ方をデザインすることは、効率良く練習するために必要である。限界テンポを知り、それを磨くことで練習の質が向上する。 竹内慎司TI代表のブログSwim Like Shinjiはこちら→ |
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