Swim Like Shinji:テンポ・トレーナーの新しい活用法  トータル・イマージョン代表 竹内慎司

 2016年3月10日
ラン:5.8 km
スイム:2550 yds

いよいよテンポ・トレーナーを使う。これまでテンポ・トレーナーは、テンポのコントロールを目的として使っていた。さらに新しい使い方として、モード2によるペース練習を行う。

モード2では一定の間隔でビープを鳴らすことができる。目標のペースが100ヤードで90秒とした場合、1ラップ25ヤードでは22.5秒となる。モード2では秒単位で設定するため22秒とする。スタートする直前に上のボタンを押してタイミングをリセットして泳ぎ、ビープ音が鳴る前に壁に着けばよい。

速いテンポに慣れながら正しいペースを維持することで、第2段階の目標(90秒/100ヤードで1650を泳ぐ)を目指す。

○フォーカル・ポイント・スイム 500 yds
1)リラックス、2)入水位置、3)キャッチ、4)プル、5)プッシュの順番で意識しながら14ストロークの泳ぎを作る。毎日続けて泳いでいればこのプロセスはとても簡単でルーチン化できるが、プール練習を3日以上空けると感覚が鈍っているのが明らかにわかる。

このようなときはまず「まあな(前のめり感、安定感、なめらか感)」である。意識した動作を強調して行った結果、これらの感覚にどのような変化が起きるかを確認する。得たい感覚の変化が得られれば、動作が正しくできていることがわかる。

○テンポ・ピラミッド 10×100@1.15-1.30-1.00 sec
3カ月振りのテンポ練習である。毎年テンポ練習を始めるときは1.20や1.25秒から始めていたが、今年はすでに12月〜2月にかけてそこそこ泳いでいるので、通常の練習テンポである1.15秒から始めた。

これまで14ストロークを維持していたので、テンポが非常にゆっくりであったことに気づく。1.15秒はとても忙しく感じたので、以下を行ってまずテンポに合わせた。

  • 手を前に伸ばす位置を上げる。
  • フィニッシュの位置を手前にする。
  • リカバリーの肘の高さを下げる。

テンポ優先にするとストローク数は16程度まで上がったが、テンポを遅くするに従ってストローク数を減らすことを意識して、1.30秒のときには13/14まで下げることができた。そこからテンポを上げる局面では、ストローク数を変えないようにして1.05秒まで維持することができた。1.00秒ではフィニッシュが甘くなりストローク数が増えたため、次回はこの点をカイゼンする。

○ペーススイム 5x25, 8x50, 5x100@22 sec/lap
速いテンポの感覚がつかめたので、ペースを維持する練習に切り替えた。100ヤード90秒のペースは1ラップあたり22.5秒である。そこで22秒として、ストローク数15でペースが維持できるようにした。休憩は30秒を目安とした。

25では壁に着いたときに頭を上げるため、ビープ音が聞こえにくい。50や100ではプッシュオフして伸びている間にビープ音を聞くことができたが、距離が伸びてもビープ音が聞こえる場所は変わらなかったので劣化していることになる。

最後の100はストローク数を16、ペースを20秒として泳いでみた。テンポは速くなっているがピラミッドのときのように忙しい感じはなく、16を刻んで20秒のペースを守ることができた。タイムは1分19秒であった。

テンポを変える練習はからだが慣れてしまうので負荷が少ない。モード2を使ったペース練習を加えることで、ラップごとに加速の状態を評価することができる。インターバル練習とは異なり劣化に注意することができるのがこのペース練習の大きなメリットである。

練習後の気分:7(距離は普段よりも短いが、筋肉痛と疲れがひどい)

竹内慎司TI代表のブログSwim Like Shinjiはこちら→

 ©Easy Swimming Corporation