Swim Like Shinji:レース直前に行う効率の良い練習 トータル・イマージョン代表 竹内慎司

 2015年11月10日
米国内で参加する今年最後のオープンウォータースイムイベントが、アルカトラズスイムである。
今年は人生で最も泳いだ一年であり、オープンウォータースイムの次のような技術を新たに磨き、実践することができた。
  • 潮の流れを判断してまっすぐ泳ぐ技術
  • うねりの中で姿勢を安定させ、前に進む技術
  • 泳ぎ方を変えることで、変化する状況に対応する技術
  • 低温の中で長時間泳ぐ体質と技術

アルカトラズスイムは2.4kmと距離としては長くはないが、潮の流れが非常に速く、うねりも大きいためコース選定とうねりへの対応、さらに低温(16度程度)対策がポイントである。

今年はこれまで2回アルカトラズスイム(1回は片道、もう1回は往復)を経験しているので、今回はスピードをどこまで上げることができるか挑戦する。

○ペース練習に特化
普段は90分、5000ヤード泳いでいるが、前日なので30分程度で切り上げたい。そこでテンポトレーナーの新しいモードを使って、スピードアップに特化した新しい練習を試みた。

これまでテンポトレーナーは、ストロークに合わせて音を鳴らすモード1や、ランニングや自転車で使う1分あたりのビープ数を設定するモード3を使っていたが、ラップで泳ぐ間隔を決めて鳴らすモード2を使う。1ラップを25秒で泳ぎ続けるのであれば、25秒に設定する。

翌日のレースでの目標は100m1分30秒ペースなので、25mでは22.5秒、25ヤードでは10%カットで20秒となる。そこで以下のように練習した。

  1. 200m@24秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  2. 200m@23秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  3. 200m@22秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  4. 200m@21秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  5. 200m@20秒(OK:ビープ音に追いついていた)

壁を蹴る直前にテンポトレーナーの上のボタンを押してタイミングをリセットし、Garminをスタートさせる。最初はゆっくりなペースなので、壁を蹴ってひとかきするあたりでビープ音が3回聞こえる。この段階では速く泳ぐことが目的ではない。次の順番で意識した。

  • ストローク数を減らす。(14/15〜15/16)
  • 水中の手の動きを正確にする。
  • 水上と水中の手の動きをつなげる。
  • ゆるめる場所と時間を増やす。

○過去最速ペースを達成
次にどこまで速いペースで泳げるか試した。ここではビープ音が鳴るまでに壁に着くように速く泳ぐことを意識した。

  1. 100m@19秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  2. 100m@19秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  3. 100m@18秒(OK:ビープ音に追いついていた)
  4. 100m@17秒(OK:ビープ音に追いついていた)

19秒ラップの2回目で、泳ぎのモードを変えてストローク数を17/18に上げたところビープ音にラクに追いつくことができた。

結果(下表参照)として、練習開始時の1分29秒ペースから最後は1分11秒まで上げることができた。これまでテンポピラミッドのテンポ1.0秒付近で1分15秒を出したことがあったが、練習でここまで速く泳げたのは記憶にない。

ラップタイムを7秒も速くするため、泳ぎ方を変える必要がある。泳ぎ方を変える練習を十分に行ってこそ、このインターバル練習の威力が発揮されると考える。

なお通常世間で行われるインターバル練習と異なり、休憩時間はほぼラップタイムに固定した。速く泳ぐことで長く休めるという練習に意味はない(再現性が低い)と考えるからである。インターバル練習をするのあれば、ラップタイムをインターバルとして設定する方が効果があると感じた。

練習後の気分:10(パズルの新しいピースを見つけた)

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