『肩甲骨』は使えていますか? TIシニアコーチ 奥村知実

 2015年9月10日
奥村コーチ

こんにちは。シニアコーチの奥村です。
今回は『肩甲骨』についてです。

クロールのリカバリーで「腕を横から回してくる」と思っている方や「腕が水面に近い低い位置で動いている」方が多いことが最近とても気になっています。

どちらのタイプの方も共通していることは、手先が先行してしまい肘が寝て(下がって)います。
リカバリーの初動で脇を横に開き二の腕と前腕を同時にスイングはしますが、肩周りが緊張していると肩甲骨が動かずに手先だけが前方に伸びてしまいます。
肩甲骨が動かなければもちろん腕も上がらずに水面に近い低い位置で動いてしまうので斜め姿勢も取りづらくなります。

また、手先が先行してしまい肘が寝てしまうと、見た目に美しく無いだけでなくリカバリーに時間がかかり重心が前に乗らず、腕の重みをエネルギーに変えて加速することができません。

リカバリーの際に肩甲骨や脇を前方に伸ばすだけでなく肩甲骨が内側に入る(寄る感覚)動きがあるか確認してみてください。内側にも動かなければ腕は上がらず自分で腕を前方に運ばなければいけないので疲れます。
よくわからなければ、立位の気をつけの姿勢から、片方の腕の親指の側面がこめかみにくるように腕を引き上げてみましょう。

こめかみで腕を止めてみると肩と肩甲骨が動いている感覚、いつもと違う動き方を感じると思いますので、その肩甲骨の引き上げで腕を引き上げるようにしてみると入水位置で肘をピークにすることがスムーズになります。

手の動きや軌道ばかりにとらわれずに『肩甲骨』を意識してみてください!

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