Swim Like Shinji:オープンウォーターの泳ぎを再確認する トータル・イマージョン代表 竹内慎司

 2015年6月10日
OWS:70分 水温56.5F(13.6C)

3月にスタートしたCROS(Cold rough open water)モードの習得も一区切りを迎えた。
2月のロットネスト海峡横断スイム失敗の教訓として、以下のような目標、および具体的な手段を設定してからだに染み込ませてきた。

  • 下半身の安定→6ビートキック
  • エッジをかける→入水後に体重を前にかける
  • かきに依存しない→入水前加速
  • てこの利用→入水てこ、フィニッシュてこ、リカバリーてこ
  • 疲れない水中動作→スカリング導入
  • テンポを上げる→水中の軌跡をからだに近づける

今日のサンフランシスコ湾はこれまでで最も荒れていたので、冷たく荒い海での泳ぎを試す丁度よい機会となった。

○スタート
13度はどう考えても冷たい。冷たい水に入った瞬間から呼吸が浅くなるので、2ストローク呼吸で浅い空気交換を行う。

より前に進むという意識よりも、からだがあわてている状態に泳ぎを合わせるだけにする。テンポは非常に速いのでストローク軌跡を浅くし、肘の曲げを常に意識する。

そのうちからだが落ち着いてくるので、そこで次第にリカバリーによる重心移動やスイッチ後の加速を入れて推進力を上げる。さらに落ち着いたら4ストローク呼吸に切り替え、時間を見る。当初は5分程度かかっていたスタート時の動揺は、2分程度までに短縮することができた。

○うねりへの対応

  1. うねりの方向を確認する。
  2. ランダムの場合、向かってくる場合は前のめり感を上げながら水中軌跡を浅くしてテンポを速くする。
  3. 追う場合は伸びる時間を増やしてテンポを遅くする。
  4. いずれの場合でもエッジをかけ、キックで下半身を安定させる。

今日は非常に効果があった。入水後に伸ばす手と腰で斜め姿勢を作る一方、下半身を6ビートキックで安定させることができた。

寒くて震えていたが、うねりが大きくなるほど意識が集中するのが感じられた。いっきに流されても動じることなく、決めた目標に向かって進むことができた。

○低温への対応
30分経過後にからだの震えが来た。先週は45分で中断したが、そのときにも同じような震えが来ていた。ここで終わっては成長がないと我慢していたら、震えは治まった。

今回は低温対策として抹茶ラテをサーモスに入れて運んだ。先週はプラスチック容器に熱々の抹茶ラテを入れて泳いだが、20分後にはアイスラテになっていて大ショックだった(45分でやめた原因の一つ)。今回は当然だが熱々で、リフレッシュできた。ただしうねりが大きく海水と一緒に飲むことが多かった(ロットネストで経験済み)。

50分経過後に2回目のからだの震えが来た。息継ぎしながら顎がガチガチ言っている状態で、今度はなかなか治まらなかったので直線コース往復に切り替えた。テンポを上げ、キックを強く打つことで体温を上げた。

結果的には70分と過去最長時間泳ぐことができた。水温もそうだが泳ぎ方を細かく変えたことも奏功した。

基本的な泳ぎ方は決まったので、今後はそれぞれの泳ぎ方においてスピードアップをするためのアプローチを考える。

練習後の気分:9(あと5分泳ぎたかったがコースを考える余裕がなかった) 

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