意外と気付かない?スケーティングが上手くできない本当の理由 TIシニアコーチ 中村 大輔

 2015年5月11日
中村コーチ

シニアコーチの中村大輔です。いつもトータル・スイムマガジンをご覧いただきまして、ありがとうございます。

日頃、TIスイムサロンやカンタンクロール・ワークショップなどで、初心者にスケーティングを行うと真っ直ぐ進まなかったり、姿勢が安定しないケースをよく見かけます。多くの場合、伸ばした手を左右に移動して重心の位置を変えたり、頭の向き変えるなどして何とかバランスを保とうとしますが、それは安定感を犠牲にして無理矢理姿勢を保っているに過ぎず、正しくスケーティングを行えているとはいえません。スケーティングはクロールの基本姿勢を作るドリルです。ここで躓いてしまうと、その後の練習にも悪い影響を及ぼしてしまいます。

それでは、スケーティングが上手くできない本当の原因は何でしょうか?

−それは「キックの動作」にあります。

キックの動作は種目の違いはあれど、股関節と膝関節を動かしています。もしキックの初動作で脚全体を背中側に振りかぶると体軸が曲がってしまいます(イラスト左側参照)。これが姿勢が安定しない原因です。正しいキックの初動作は脚全体をひらがなの「く」のような形にすることです(イラスト右側参照)。こうすることで水を蹴る位置が体軸上と重なり、姿勢が安定するようになります。

お試しあれ。キックの動作を改善するだけで、驚くほど姿勢が安定するのが分かるでしょう。

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